No Longer Human

音楽、サブカル、ラジオ等について、経営的・定量的な視点から書いていきます。

ポエムで頭角を現す山梨県

今月の文化系トークラジオlifeのテーマはポエムと聞き、思わずブログを書くに至りました。
http://www.tbsradio.jp/life/20140223/:超絶!ポエム化社会

ポエム界では有名なマンションポエム。
団地団のイベントに参加した時から心惹かれるものがあり、
それ以降マンションに限らず街中を歩く際にはポエム的広告がないか意識しておりました。
そんな中、都内駅の看板広告の中で一際目を引いたフレーズ、

「週末は山梨にいます。」

宣言されてしまいました。
僕はこの山梨県出身なのですが、こんなポエムを造っていたとは全く知らず、
これは県ポエムというジャンルも有りか?と思った次第であります。
クロ現でも既にポエムで町おこし的な内容は取り上げられていましたが。
まあそんなわけで、同様の県観光ポエムをいくつか挙げてみました。



http://trendnews.yahoo.co.jp/archives/203478/:いくつ知っている?「47都道府県 キャッチコピー」
↑の記事を参考に作成







■宣言系ポエム
 山梨県「週末は山梨にいます。」
 兵庫県「あなたに会いたい兵庫がいます。」
 奈良県「奈良は あなたを 笑顔にします」
 福岡県「アジアの、福岡あたりがおもしろい」



我が地元山梨から(?)端を発した宣言系ポエム、
実は他にもありました。
兵庫県は何かドラクエ5の仲間モンスターが起き上がる瞬間を彷彿とさせるフレーズです。訴えかけます。
兵庫、奈良はここで見る限り特にターゲット層は定まっていないように見えます。
山梨、福岡は恐らくターゲット設定がされています。
山梨は東京の隣県であるため、都市部に住む層に向けて、気軽に行ける観光地としてのポジションを狙っているんでしょう。
福岡は言葉の通りアジア観光客を意識してのものです。










ポエムの完成度
ここから気づくことは、ポエムにも完成度があるということです。
奈良県はHPを見る限り一般の方から募集して決定したポエムらしく、商業的ターゲットが決まっていないのもうなづけます。
http://www.pref.nara.jp/17595.htm:奈良県HP

兵庫県は設定はあるものの、シニア層、若年層共に頂くという野心的コンセプトなため、ターゲットが若干ぶれています。
※もっと深い意図があったらすいません。
http://web.pref.hyogo.lg.jp/governor/documents/g_kaiken20120820_02.pdf:参考URL


それに対し一見茶目っ気のある福岡のポエム。「あたり」がその茶目っ気の所以なわけですが、これにも実は理由があります。
「本県が佐賀県長崎県とともに、韓国南岸地域の一市三道(釜山広域市慶尚南道全羅南道、済州道)
との間で進めている、環境技術、水産など幅広い分野での協力関係の構築などは、
まさに国内外にわたる連携の先進的な実践といえよう。」
http://www.chiiki-dukuri-hyakka.or.jp/book/monthly/9711/html/ressay.ht:1997月間地域づくり、当時の県知事エッセーより
「あたり」は他県との連携を視野に入れたポエムとして明確な意図があったのです。


また、恣意的な文章を書かせてもらいますが、
このポエム完成度においては、普段おとなしい山梨県が牙をむきます。

基本コンセプト

21世紀は水と空気の時代
本県は都会の人々があこがれる「美しい山の都、森の都」
首都圏に位置する地理的優位性などにより、首都圏を重点エリア
時間的経済的にゆとりのあるシニア層を主たるターゲット
「身近なオトナの田舎」としてのイメージ定着

首都圏のシニア層をメインターゲットとした
「滞在型の観光地づくり」


<意図>
コンセプトに基づき、平日は都心へ向かう(仕事へ向かう)大人が、
週末は「いやし日本一の県・山梨」でリフレッシュする時間を過ごすイメージを表現しています。

また「週末は」の「は」は、週末になったら山梨でゆっくりしたい・・・という期待感を表しています。
さらに「週末」には、団塊の世代の退職期を意識し、第二の人生は山梨で暮らしている、という意味合いも含ませています。

http://www.yamanashi-kankou.jp/c/:富士の国やまなし 観光ネットHPより



どうでしょうか。
「時間的経済的にゆとりのあるシニア層を主たるターゲット」という資本主義むき出しの設定に僕はグッときました。
首都圏のシニアまで限定していたとは。山梨県の財政状況はカツカツですから、必然的な話です。
これ、一応フレームワーク(STP等)から考えて出した内容ではないでしょうか。
ターゲット =首都圏のシニア
セグメント =「身近なオトナの田舎」
ポジショニング =「滞在型の観光地」
一応全部あります。
これを体現できる県になっているかは別な話ですが、ポエムに限って言えば結構考えられています。








またポエムまでいかないまでも、各県には茶目っ気たっぷりのキャッチフレーズが存在します。

■ダジャレ系
 福島県「うつくしま、ふくしま」
 和歌山県「わっ! が山ほど和歌山県
 香川県「かがやくけん、かがわけん」
 佐賀県「佐賀を探そう」

 日本伝統のダジャレでのインパクトを狙っています。記憶に残すことが大事です。
 そうだ、京都行こう的なアレです。






■変化球系
 北海道「試される大地 北海道」
 神奈川県「夢色玉手箱 ときめき神奈川」
 茨城県「漫遊空間いばらき」
 滋賀県「MotherLake滋賀県
 山形県「子ども夢 未来宣言YAMAGATA」
 千葉県「おもしろ半島ちば」
 岐阜県「日本まんなか楽園ぎふ」

 北海道は秀逸です。絶妙な自虐感。
 神奈川県は彦摩呂インスパイア系。
滋賀県山形県はローマ字表記で世界の矢沢感あり。
 千葉県、岐阜県はおもしろ半島、日本まんなか楽園とリズム感のある語感が癖になります。






・少年バトル漫画的タイトル
また、ネット上を眺めていたら茨城ではこんな観光促進活動も
「逆襲のいばらき 再び!in チカホ(仮)」
これはポエムというか、少年バトル漫画的タイトルです。
ここで気づきました、必要以上に何かをアピールをしないといけない時、
ポエムの他に少年バトル漫画的タイトルというもう一つのオルタナティブな可能性があったことに。
この手のタイトル、記憶には飲食店のメニュー等いろいろ思い当たるものがあった気がするのですが、
いざネット上を探してみるとあまり見当たりません。どなたか心当たりのある方は情報をお願いします。


さらに、だんだん話の着地点が見えなくなってきましたが、
ポエムとバトル漫画の融合を図った物として、僕はテニスの王子様が大きいと思います。
ちょっと思い出しただけでも「中学テニス界の至宝(カリスマ)手塚国光!!」等、なんとも言えない名言が多い同漫画ですが、
これはポエム表現のインフレ化の極地に到達した漫画とも言えます。話が進むにつれ、
内容がいろんな意味で難解になってしまったのはあまりにも有名です。
マンションポエム同様、ポエムはやりすぎると意味不明になってしまうというのはどのジャンルでも同じではないでしょうか。




このように少し考えるだけでもポエムネタは枚挙にいとまがありません。
今月のライフは、かなりの神回なるのではと、期待が高まります。





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