悩める僕らは素晴らしい

音楽、サブカル、ラジオ等について、経営的・定量的な視点から書いていきます。

スターバックスはもはや綺麗なタピオカ屋である

どうも

鮮烈なタイトルをつけてみたが、これには理由がある。

私はひそかに怒りを抱えている。それも随分前からだ。

では一体その怒りの矛先はどこに向いているのか。お教えしよう。

それは、スターバックスの席が狭すぎるということに対してである。

考えていただきたい。スターバックスはそもそもサードプレイスを掲げて出現した会社であり、その戦略は多くのメディアで紹介されている

スターバックスのブランディング戦略を3C分析で解説! | BizMake Media

中でも私が一番大きな特徴と感じていたのは、禁煙と座席間隔の広さである。それまでの喫茶店とはタバコの煙漂う中、隣の席の会話を聞き流さなければいけない空間だった。そこに禁煙と座席間隔の広さ+オサレ(ブランド・ライフスタイル)さをもって参入してきたのがスターバックスであったと私は記憶している。

 

しかし現在の多くのスターバックスの座席間隔は驚くほど狭い。特に狭い席では隣の人と肘が当たる世界である。そこに無理やりアクリルパーテーションを押し込んで区切っているような空間もある。

そしてそこで窮屈にPC作業をする人々。みんな本当にそこの席で作業したいのか。

 

実際に自分と同じことを感じている同士がいないかネット検索してみた。

スターバックス 席 狭い での検索画面

一定数は存在している。しかし多くはないか。

少し個別のサイトも探していくと、2009年の段階で同じことを言っている人がいた。

www.biz-hacks.com

つまり2009年の段階からこうした傾向は出ていたことになる。最近はより顕著になっていると言っていいはずだ。

 

 

 

また冒頭でタピオカ屋と題したのも理由がある。イメージが付く方も多いかと思うが、スターバックスの売れ筋商品といえば今や珈琲ではなく、フラペチーノ関連のスイーツ的商品である。少し前の資料になるが、スターバックスが上場していた際の決算資料でも売り上げを牽引しているのは「日本オリジナルの期間限定商品」であるとしている。

スターバックス決算説明資料 https://www.starbucks.co.jp/assets/images/ir/images/library/fy13-analyst-meeting.pdf

つまり現在のスターバックスの商売の仕方は、これまでのブランドイメージの貯金を使って、プロモーションに反応しやすい若い世代に向けて季節商品を高い価格で売るというモデルに私には見えるのである。

こうした視点だけでなく、スターバックスはすでにもっと違った視点からビジネスモデルの転換を図っているとしたネット記事もいくつか見つけたが、店舗によっては上記のようなブランド貯金切り崩しモデルで収益を上げている店舗も多いのではないだろうか。

www.businessinsider.jp

 

このようなブランド貯金切り崩しモデルには既視感がある。

それはiphoneである。

iphoneも過去に積み上げたブランドを使って、現在ではカメラ機能ばかりを過剰に向上させた高価格な最新バージョンを売りつけるモデルに見える。こちらももちろんよく考えられた意図する戦略もあってのことだろうが、実際購入されてるケースには、こうしたブランド貯金切り崩しモデル的に購入されているケースは間違いなくあるはずだ。

 

直近のスターバックスのトピックスを探してみると、大きな項目としては株式上場廃止があげられる。これはアメリスターバックス本社による買収である。おそらくは日本で上場していなくても、本社の資本力で十分資金調達できるということと、すでにブランド知名度が十分に高まったという2点が理由ではないだろうか。

強気な動きである。

うがった反応であることは承知のうえだが、私はやはりスターバックスには雑な商売をされていると感じてしまう。

「どうせ君たちはこの狭くなった店舗でも高い飲み物を買うんだろう?」と、イーロンマスク風の顔の味付けの濃い経営者言われているような気分だ。

 

ただ、私が怒りを感じていることに関しては、ただの頭のおかしい男が騒いでいると流していただければよろしい。

私が望むのは、カフェ市場で希薄になった、座席間隔が広い落ち着く店舗を提供する企業の登場である。

いやそれはお前が見落としているだけだろう、上島珈琲、コメダ珈琲等に行ったことがないのかコイツは、と思ったかもしれない。

確かにそうした店舗はあるが、もっと出店し、スターバックスのシェアを奪っていただきたい。商業施設に入ったとき、選べる選択肢に座席間隔が広い店舗がないケースは

まだまだ多いのだ。

 

今回のブログでは表層的な調査にとどまってしまったが、多少なりとも共感していただける方もいるのではないだろうか。そうした方には是非共に反旗の声を上げていただきたい。

私の怒りのブログが日本のカフェ市場の正常化の一助になれば幸いである。